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いつまでも、何年経っても切なくて

第1章 憧れてた人

隣に住んでいたお兄ちゃん。
私は涼(りょう)ちゃんが大好きだった。


優しくて、面白くて、誰よりも格好良かった...。


涼ちゃんが高校二年生になって、私が中学二年生になって夏を迎えた頃、それは訪れた。


学校帰り、いつものように響と並んで歩く道の途中、涼ちゃんの後ろ姿を見つけた...。


いつもなら走って駆け寄って行くのに...
この日は行けなかった...。


見たくなかった... 聞きたくなかった...。
それなのに...


「おい、兄貴!」


響が後ろ姿の二人に声をかけてしまった...。

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