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いつまでも、何年経っても切なくて

第1章 憧れてた人

呼び止めた声に振り返った二人。


涼ちゃんは...涼ちゃんの顔は...
今まで見たことも無いくらいに真っ赤だった...。


それだけで充分だった。
私の胸はギュッ、と締め付けられた...。


「ひ、響...、お、お前らも今帰りか...?」


らしくない様子で話す涼ちゃん。
私の隣にいる響が、あぁ、と答える。

涼ちゃんの表情から目を離せないでいると、
涼ちゃんは小さい声で言った。


隣にいる女性の肩に軽く触れながら
「コイツ、遥(はるか)。彼女...なんだ。」


身体の力が抜けた気がした。


その後、響と何を話しながら家まで帰ってきたのか、何にも覚えていない。

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