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いつまでも、何年経っても切なくて

第2章 大切な人

だから、俺のことを好きになれよ、と私を抱き寄せた。


いつもは私を慰めてくれるための響の胸の中。


今日はやけにドキドキしてしまう。


私のドキドキの音ともう一つ聞こえてくる響の音。


耳を澄ませて聞いていると、


私の両肩に手を置いてきて、二人の間に隙間ができた。


なんとなく見上げてしまったんだ...。


そして...


大人っぽい表情の響の顔がゆっくりと近づいてきて...


優しく唇が重なった。

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