テキストサイズ

いつまでも、何年経っても切なくて

第15章 離れていくその日まで

自分の部屋に居ると必ず目に入る響の窓
相変わらずカーテンは閉められたままだ


恋人になる前の二人よりも
今の私達は不自然だった


前みたいに窓から好きな時に部屋を行き来する関係に戻りたいのに


響は望んでいないようだ


夏休みに入ると響には会えなかった
顔を見たくても会うことができなかった


別れてから響からのメールも着信も無い


私は夏休み、特にすることは無かったし
進学という選択肢は無くなっていたので


夏休みの間、バイト日数を増やしてもらった。
時間も増やしてほしかったけど人手が足りてるとのことで叶わなかった


仕事している時は響のことを考えずにすむから
もっと働きたかった


自分の部屋に居れば嫌でも響のことを考えるから寝る時以外は部屋に入らなくなっていた



そして高校生最後の


私の誕生日を迎えた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ