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いつまでも、何年経っても切なくて

第15章 離れていくその日まで

部屋に戻ってランプが点滅している携帯を
期待しながら開いた


雅と悠太君と華から
誕生日おめでとうってメールが届いていた


響からのメールは無かった


後1時間で私の誕生日は終わってしまう...


私は布団に潜り
響との18年間を振り返っていた


子どもの時私は涼ちゃんを追いかけまわしてて
それを最初は響が遠くから眺めていたっけ


そのうち涼ちゃんが相手にしてくれなくなって
響と一緒にいることが増えたんだ


小学校の時から登下校は二人一緒だったね
涼ちゃんは友達と一緒だったから


小学校の運動会で私が転んだ時に
先生より早く私の元へ来てくれた


男の子にイタズラなんかされたこと無かったな
響はケンカが強いって噂されてたから


響が傍にいてくれるだけで安心だった


涼ちゃんに彼女ができた時も慰めてくれた


中学二年生のクリスマスの夜に告白されて
キスまでしちゃったんだ


響は焼きもちやきだけど私にはすごく優しくて
私を大事にしてくれた

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