テキストサイズ

いつまでも、何年経っても切なくて

第16章 別れの時

響が行ってしまった後
私は部屋に戻った


ふと窓の方を見ると
響の部屋のカーテンが開いていた


殺風景な部屋の中が丸見えだ


響の窓に手を掛けてみたがそれは開くことはなかった



ひどいよ...


ひどいよ響


どうして今になってカーテンを開けたの?


まるで私に寂しがれとでも言うように




何度見ても
そこには戻ってくることのない響を思い出して


一人


泣いた




私は響の旅立った決意を
知らなかったから



切なくて


寂しくて



いつしか私は...


恋することを


放棄した



ストーリーメニュー

TOPTOPへ