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いつまでも、何年経っても切なくて

第17章 今は恋する気分じゃありません

あの日から私は泣いてばかりいた
頑張る、大丈夫って自分が言った言葉も忘れていた


仕事も探さず一日中家に居た私は


窓から見える響の部屋を見ては
泣いて


二人で撮ったプリクラや昔の写真を見ては
泣いて


響から一度も連絡の来ない携帯を見ては
泣いていた



そんな私を救ってくれたのは


涼ちゃんだった



当時大学4年生だった涼ちゃんは
いつまでそんな暮らししてるつもりだ、と私を
無理矢理外へ連れ出した


私が連れて行かれたのは涼ちゃんが通う大学のすぐ近くにある小さな食堂だった


中に入ると割と広くて私は涼ちゃんと一番奥の席に座った



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