テキストサイズ

いつまでも、何年経っても切なくて

第21章 信じてる

涙が頬を伝う


お母さんに全てを話したら
軽蔑されるかな...


私はお母さんに何も説明できずに
静かに泣き続けていた


話したい時がきたらいつでも話してね
お母さんは何があっても莉子の味方だから


そう言って帰って行った



その日の夜は薬のおかげでよく眠れた


朝になっても
まだ食欲は無かった



朝も昼もほとんど食べずに夕飯の時間になった



食べたくないな


そう思いながら一度持った箸を
トレイに戻した時だった


目の前のトレイの横にドサッと乱暴に紙袋が置かれた




「おばさんに頼まれて持ってきた


莉子の好きな茶碗蒸し」





顔を見なくたってわかるその声の持ち主は




「この間は...





ごめん...」





そう言って





私のベッドの端に腰を下ろした







ストーリーメニュー

TOPTOPへ