テキストサイズ

とある鬼調伏一族の元旦

第3章 夜の初詣

「よかったですね。成功ですよ」

「はい…っ!」

嬉しくて顔を上げると、すぐ目の前に蒸苑蒔の顔があった。

柔らかい笑みを浮かべ、まっすぐ桃花を見つめている。

「あの…蒸苑蒔様…?」

「よかったんですか?大切なお願い事を僕に使って」

「だ…だって、蒸苑蒔様にはいつも助けていただいてますし…」

「僕の願い事まで叶えてくれて」

「え…?」

「僕も、あなたの側に居たいと願っていました」

徐々に蒸苑蒔の顔が近づいてくる。

その先に淡い期待を抱いて、ゆっくりと目を閉じた。

「好きですよ、桃花さん」

暗闇の中、唇に触れたのは柔らかい蒸苑蒔のそれ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ