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監禁愛~奪われた純潔と囚われの花嫁~

第6章 Waking(めざめ)

 愛奈はもう堪え切れず、両手で顔を覆った。堪え切れない嗚咽が低いすすり泣きとなって洩れた。
 と、それまで無言でハンドルを握っていた運転手の男が唐突に沈黙を破った。
「瀬道さんの話では、まだボスが死んだと決まったわけじゃないですよ。生存者の中にも死亡者の中にも名前がないってことは、まだ生きてるって望みもあるんですから」
 そのひと言に、愛奈の泣き声が止まった。

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