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なななの短編♪

第9章 読み切り『寡黙男子』

『いいよ』


『え?』


聞こえてきた言葉の意味が分からなかった。


いいよってのはつまり?

私と付き合ってくれると…そゆこと?


『いいよって…言った?』


『うん、言った。』



私と学は


そんな、ちょっとズレた感じでスタートした。



そして────


もう付き合って3ヶ月。


もう何回もお互いの家に行っているのに、


学は全く私に触れてこない。


いつも、

床に座って、本読みながら……


「ZZZZZZ……───」



寝ちゃう…。



「はぁ…」



私ってそんなに色気ないかな…


学からは好きだと言ってもらったこともないし、キスもしたことないし…

べたべたするタイプじゃないんだろうけど、

こう…高校生の男の子ならなんかもっとこう…


ね…?



「まなぶーー!」



さすがに虚しくなって、起こすと、



「……なに?」


ってまた言いながら眼鏡を外して目を擦る。

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