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ももいろタイム【完】

第17章 大好き!



自分の思いにいっぱいだったあたしは気付かなかった。ドアの音に………


後ろから、そっと抱きしめられる温もり。



「え?」



振り返るとお兄ちゃんがいた。



「今の本当か?」

「お兄ちゃん………?」

「藍那、俺が好き?」


コクリと頷いた。そして


「大好き。お兄ちゃんだけど、好きなの………」


ポロポロと涙が流れる。

そっと向かい合わせにされた後、抱きしめられた。
あたしは顔を上げられずにいると。



「藍那、好きだよ」

「お兄ちゃん………妹としてだよね?」

「違う。女として藍那が好きだ」

「嘘だぁ」


ポロポロと流れる涙を、お兄ちゃんが唇で拭ってくれる。



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