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Take me

第10章 10



「帰らなきゃ」


「…おう」



本当は帰したくない。


こんな紘夢を見ていられない。




でも今の紘夢は、あの家に帰ることしか知らないのだろう。



「じゃあ、また明日な!瑛士ありがとう!」

「おう、またな。」



その言葉が最期になりませんように、なんて縁起でもない酷い事ばっかり願って。


なんにも出来なくて。



「俺、なにしてんだよ…」



恋人ってなんなんだよ…
自分に問いかけるばかり。

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