Take me
第11章 11
ずっと扉を叩く音
慣れない大きな音
瑛士に助けを求める電話をして、すぐに切られてしまった。
繋いでてくれても良いのに…怖い…
俺はできるだけ扉から離れて、部屋の隅っこに蹲る。
怖い…怖い…
誰か、
早く助けて…
ガシャンッガシャンッ
さっきとは比べものにならないくらいの大きな、五月蠅いほどの音が響く。
きっと、何か硬いものを持って来て、ドアノブごと壊そうとしているのだろう。
あの人、本当に僕を殺す気でいるんだと
改めて感じたくないものを実感することになった。
ガシャンッッ
ドアノブが外れたであろう大きな音が鳴り、扉がゆっくりと開く。
もう終わりだ
ばいばい