Take me
第12章 12
「紘夢、決まった?」
「うーん、サンドイッチかおにぎり…」
「優柔不断だなお前は」
夜ご飯に悩んでいた時、入店の音楽が鳴り何気なくコンビニの出入り口を見た。
「…お父さん」
「紘夢…お前」
お父さんが僕に向かって歩いて来る
伸ばされる手に、あの時の記憶がフラッシュバックした
「やめっ…」
「すいません、俺ら急いでるんで。」
瑛士…
目の前には瑛士の背中
俺を庇うようにお父さんとの間に立ちはだかる
「紘夢、行くぞ」
「あ、うん…」
瑛士に手を引かれ、会計を済ませて足早にコンビニを出た。