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Take me

第2章 2

周りの視線が一気に俺に注がれた。

「な、なんでしょうか…」

「なんで敬語なんだよ、ここに来て。」

お兄ちゃんが笑うから会場も笑いに包まれてた

そっと席を離れ前に向かうとお兄ちゃんの前に立つ。



「紘夢、お前は自慢の弟だ。

結婚してもお前はずっと、僕の弟です。

いつもありがとう。」



手を握られながら言われた言葉に、我慢なんて出来なかった。

俺、お兄ちゃんの弟でいて良いんだね


「お兄ちゃんの弟で良かったよ」


小声でお兄ちゃんに伝える




恋人になれないのなら、


せめて兄弟で良かった。




隣の母の顔、今だけは見えないふりした。

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