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Take me

第3章 3

「これで全部?」

「うん、母さんありがとう。」

もともと準備していたみたいだから、殆ど時間は掛からなかった。


「もう行くのね。少し寂しくなるわ。」

「紘夢がいるじゃない」

「…そうね。」

一瞬の沈黙の意味を僕は知ってる。
よく返事ができるね、思ってもないこと。


「舞香さん、千晃をよろしくお願いね」

「はい!」

「それじゃ、もう行くよ」
「お邪魔しました、ありがとうございました」


行くんだね…


「紘夢」

結婚式の時もそうだった。大切な時は俺を子供扱いしたりしない。


「また会いに来るよ。

母さん達、よろしく頼むよ。」


うまくやれる自信あんまり無いけど、貴方が言うなら。

「分かった」

「うん、それじゃ」


さよならじゃないけど、俺らしくもない
見えなくなるまで手を振ってみた。


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