Take me
第4章 4
やっぱり。
やっぱり、つけられてる。
気味が悪い、なんなんだよ…
もっと足を速めると、それと同じくついてくる。
「ちょっと」
急に肩に手を置かれた
「ひゃっ」
「紘夢!」
え…?
「お兄ちゃん…」
「やっぱりひーくんだ。なんでこんなところに?」
こっちのセリフ
「友達の家行ってて…」
「ああ、もしかして瑛二くん?」
「そうだけど」
「そっか。でももう七時過ぎてるよ?ちょっと遅いんじゃない?」
「ごめん…」
まさかこんな所で会うなんて。
変な奇跡が起こるものだ。
「じゃあ家まで送るから」
「お兄ちゃんは?いいの?用事とか」
「今仕事終わってきたところ。丁度この先のところで用事があってね」
そっか。仕事ね。
「帰るよ」
「うん」