Take me
第7章 7
着替えを借りて暖房の前まで移動させられた。
部屋の気温は低い訳じゃないがずいぶんと厚着をしている。
「ココア、好きでしょう」
「ありがと」
よく一緒に飲んでたよね。
「それで、その傷は誰にやられたの?どうして雨の中傘もささずに?」
やっぱり聞かれるよな…
「傷は自分でやっちゃ「だったらそんな傷のつき方しないでしょう」」
お兄ちゃんにはなんでもばれちゃうんだね。
「もしかして、いじめられてるのかい?」
「まぁ、そんなところかな」
「誰に」
「そ、れは…」
友達の名前なんて出せないし…
そもそも友達などいない。
「母さん達に連絡してあげるから」
「だめ!やめて…」
俺が叫んだせいでお兄ちゃんは驚きの表情を浮かべている
ここにいることがばれたらどうなるか…
「どうして?」
「だめなの!お願いだから…」
お兄ちゃんの服の裾をつかむ