寡黙男子
第4章 二歩目を探る *学の世界*
コクンと頷いたら、また亜紀乃は固まった。
何を考えているんだろう…
それが分かったら…
そんなことを思っていたら、亜紀乃は満面の笑みを俺に向けた。
「っ…了解っ!頑張って!」
キュンと…胸が鳴ったように感じた。
今まで考えられないほど熱いものが、胸の中でたまっている。
そしてかわいい笑顔を見せる亜紀乃に、途端に不安が襲った。
「学…?」
「……………気を付けて」
「え?」
こんなにかわいいんだから…
「……………………暗く…」
暗くなる前に帰りなよ…と言いたかったのだが、やめた。