寡黙男子
第4章 二歩目を探る *学の世界*
「………何で、俺に聞くの?」
俺がどうこう言える事じゃないし…
それに
ヤキモチなんかしてる暇あったら、暗い道で一人で帰さなくなって良かったって、安心する…べき…だよな…?
「何でって…」
「………それは、亜紀乃がいいなら…いいんじゃないの?」
自分に言い聞かせるようにしてそういうと、何故か亮は呆れたような顔を俺に向けた。
「亮…授業終わったら。教室で待ってるから」
「りょーかいっ」
手を振った亮のことをみて、やっぱり羨ましくなった。
亜紀乃って…亮と一緒にいるときの方が…素の自分でいれるのかな…
亮も…いい奴だし…
「ちょっ…ちょっと…高橋くん!? 冗談でしょ?ねぇ…」