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寡黙男子

第4章 二歩目を探る *学の世界*

「おいおい…お前そんなんじゃ、先輩に怒られるぞ」


「……………ごめん…」



チームメイトの達也に小さな声で練習中に囁かれて俺は腕で汗をぬぐった。




分かってるんだ…


全然練習に集中出来てない事は。



「……なんだよ…?また亜紀乃ちゃん?」



「…………………」




俺ってそんなに顔に出やすいのかな…



何だか情けなくなって、達也に返事をしないまま、ドリブル練習を始めた。




体育館に入ってくる夕日がだんだんと傾いてくる。


今の時間、


亜紀乃は何してるんだろ…



いやいや…



今は練習に集中するべきだ…。


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