テキストサイズ

寡黙男子

第2章 はじめの一歩から *学の世界*

「だから…平沢さんに…だろ?お前大丈夫?ふざけてんの?」



平沢さんに…?
俺が…恋…?



「…………よく分かんない」



そもそも恋何て言うのは、本の世界でしか知り得ないものだ。


そんな俺には“恋をする”という状態がよく分からない。



「おい…学…。よく分からないって…恋したことくらいあんだろ?」


いや、だから…



「………ない」


「はいっ!?!?それマジでいってる!?」


「まぁでも、学先輩なら有り得そうですよね~」



達也の脇で、浅倉さんがふふっと笑った。



「…………それがどういう状態か分からない」


「うわぁあ…まじかぁ…。ピュアを通り越した存在だな、お前は…」



ピュアを通り越した存在…?それってどういう意味だ?



「てか、平沢さんの言葉が頭から離れないって…一体何て言われた訳?」


「…………1ヶ月前に…好きですって」


「「えぇっ!?!?」」



達也と浅倉さんが声を揃える。


おもしろい…
息がぴったりだ…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ