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寡黙男子

第2章 はじめの一歩から *学の世界*

扉を開けたら片付いていたのでホッと胸を撫で下ろした。



「適当に座って」


「あ、うん…」



そして部屋の電気をつけた瞬間、俺はビックリして慌てて眼鏡を外した。


さっきまで玄関も暗かったから気付かなかったが、平沢さんは制服が濡れていて肌に張り付いていて…


いや…その…
とにかく、このままでは色々まずいと思った俺は眼鏡を掛けて部屋から出た。



扉を閉めて、すぐにその扉に寄り掛かり、胸に手を当てる。


バクバクバクと波打つ心臓…



落ち着け…
取り敢えず、平沢さんには姉貴のジャージを着てもらって…



あと風邪を引かないように何か温かい飲み物を。


そう思いながら、俺はマグカップに牛乳を入れてレンジで温めている間に姉貴のジャージを用意して、なるべく平沢さんを見ないように、姉貴の部屋に導いた。

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