寡黙男子
第2章 はじめの一歩から *学の世界*
平沢さんのその言葉を聞いて…さっきの亮が頭をちらついた。
「…………何でもいいの?」
ホントに…?
「えっ…あ、うん…」
どうしよう…
俺も…平沢さんに名前で呼ばれたい…
いや、それよりも平沢さんのこと名前で…呼びたい…
「……………じゃあ…嫌ならいいんだけど…」
断られたらと思うと少し怖かった。でも、勇気を出して。
マグカップを握ってこくんと頷く平沢さん。
本当に…かわいすぎる。
「…………名前で…呼んでいい?」
目をパチパチさせている平沢さん。
あ、やっぱり、調子に乗ったか…。
「ごめん…」
ちょっと有頂天になりすぎたな…。反省だ。