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寡黙男子

第2章 はじめの一歩から *学の世界*

「亜紀乃って…呼んでいいかって…そういうこと?」


「……………うん」



改めて平沢さんが聞いてくるから、何とも言えない気持ちになった。


恋って…難しいもんだな。


「………そんなのはわざわざ誕生日のプレゼントにしなくても…普通に呼んで…?」


え…?


「…………いいの?」


「うん」



また夢か…?

けど、それならそれで、

満喫しても…別にいいかな…?



「………ありがと……亜紀乃……」



言いながら、心臓が口から出そうだった。


やっぱり、『亜紀乃』ってすごく…かわいい名前だよな。


いや、平沢さんの名前だからそう感じるのか?



「じゃあ…っ
私も呼んでい?あのっ…学って…」



トクンッと胸が締め付けられた。


「…………いいの?」



そんな、プレゼント2つもらうなんて、ズルみたいなことしていいのだろうか。



「あ、の…それは、高橋くんが決めることで…高橋くんが嫌じゃないなら、呼ばせてください…みたいな?」

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