テキストサイズ

寡黙男子

第4章 二歩目を探る *学の世界*

姉貴に言われてあれ?っと思った。


亜紀乃って…彼女…だよな…




「確かに、このままじゃ女がよりつかねぇな…」


「……痛い」



ギュッと兄貴に頬をつままれて、俺は文句を言った。




「………あのさ」



このままじゃこの二人に流されてばかりだ。



やっと自分から話し掛けたと思ったら、兄貴と姉貴は俺を無視して議論を始めていた。



「大体女はちょっとヤキモチ妬いたら、束縛だなんだって喚くくせに、何にも言わなかったら言わなかったで、『私のことどうでもいいのっ!?』とか言うしよぉ…」


「お兄ちゃんは乙女心ってのが分かってないの!」


「出たぁ〜!よく分からないその『乙女心』ってやつっ!! 前から思ってたけど、その単語ずりぃよ!」


「なんでよっ!」


「だって男はそれ言われたらもう何の言えねぇもん!」




本当によく話す。



それは母さんも父さんもそうだ。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ