寡黙男子
第4章 二歩目を探る *学の世界*
やっと二人が去った部屋の中で、俺はベッドに横になった。
天井の明かりがぼんやりとする。
何の気なしに顔を横にしたら、カバンについているキーホルダーが目に入って思わず身体を勢いよく起こした。
──────────これっ…誕生日プレゼントっ…!
何故か顔を紅くした亜紀乃は、そう言いながらこの前これを俺にくれた。
亜紀乃。
そうやって亜紀乃のことを呼んでもいいって…
しかも俺のことも学って呼んでくれる。
それが、プレゼントだと思っていたから、俺はまた3つ目のプレゼントをもらって驚いたまま、しばらく固まってしまった。
慌てて、嬉しい。と言葉を返したら、亜紀乃はまた顔を紅くさせてた。