寡黙男子
第4章 二歩目を探る *学の世界*
日は長くなってきたとは言え、亜紀乃を一人で帰すのはやっぱり不安だった。
最近どんどんかわいくなってるし…もし誰かに絡まれたりしたら…
かと言って部活をサボるなんて事は出来ないし…
じゃあ亜紀乃に待っててもらう…?
「………………ダメだ…」
ぽつり一人で呟いた俺は、再び自分のベッドに倒れ込んだ。
俺のために亜紀乃の貴重な時間を潰すなんてそんなことは考えられない。
でも…そしたら、亜紀乃の安全は守れないし…。
深く溜め息をつきながら、俺はまたカバンのキーホルダーを見つめて、気が付いたら眠ってしまっていた。