あの学校には...
第5章 この学校にイジメがない訳と例の競技の意味。
「例のきょっ....!?」
きぃー
真理が説明しようとした瞬間、ドアが開いた。
ドアの向こうから出てきたのは、
「...御世さん」
楽異奈だった。
「あり?話もう始まってた?」楽異奈は話しながら奈津と真理の所へ向かってくる。
「なんで...どうしてここにいるの?」
「真理が心配だったからだよ。掃除の時間、真理、ぼーっとしてたでしょ、どうやって切り出せば良いのか分からないんじゃないかな?って思ったんだ。」楽異奈は奈津の横に腰をかける。
「だから、私も真理に手伝おう!って思ってね、つまり、真理と一緒に例の競技の意味を教えようかな?って...」
「そっか、ありがとう。」
「よし、じゃあ言おうか、」
「うん。でね、例の競技っていうのは、「ちょっとまった―!」」
真理を楽異奈が止めた。
「イジメがどーたらこーたらの方を先に言って、それで例の競技を言おうよ!」
〈イジメがどーたらこーたらって...?〉
奈津は考えた。
で、思い出した。
「それ知ってる!この学校ってイジメがないんだよね、」
「そうなんだけど、イジメがない訳って知ってる?」
真理が聞いた。
「それは...分からない。」
「だよね、じゃあそこから、」楽異奈が言った。