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息もできない

第14章 喜んで欲しいんです

そして朝

春陽はまだ俺が大事な用事で出掛けることに不満がありそうだったけど、大人しく家を出た


俺はとりあえず昨日着ていたスーツを来て一度家に帰る


春陽が住んでいる大きいマンションとは違った小さなアパートだ

家に着いて、よし着替えてさっさと出掛けようと思ったら


「あ………」


目に映ったのは昨日自分でつけた引っ掻き傷だった


ーー半袖はやめて、長袖にしよう


他の人から見たらきっと気分を悪くするようなものだから、俺はちょっと暑苦しい格好をして家を出た


向かった先は春陽と行ったところとは別のショッピングモール


たくさんのお店が並んでいてその中には「男性へのプレゼントに」なんて文字も見かけはするけど


なんか……違う……


どうしよう俺あんまり人の誕生日とか祝ったことない…!
それに春陽が喜ぶものもよくわかんない

昨日聞ければ良かったんだけど、ネックレスを誕生日プレゼントって言ってあげちゃったからなぁ……


と、とにかく一回座って考えよう


俺は一旦近くの喫茶店に入って席についた

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