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息もできない

第15章 謝って欲しいわけじゃ

でも

「お願い」


って春陽が真剣な顔で言ってくるから
トラウマ(?)解消の意味も含めて


「じゃあ、今度ね」


と言った
だけどそれじゃ春陽は満足出来ないらしくて

「いつ?」
「えぇと…」


うーん…困った


「今度、じゃなくていつ?」
「…いつがいい?」
「今日」
「え…材料とか…」
「買ってくるよ」
「今から?」
「うん」

今から買い物に行くって言っても

「俺は腰ダルくてあんまり歩けないけど」
「リストくれれば買ってくる」


そもそも買い物も行けないのに料理作れるかな
それにさーー


「今、1人にされるのやだ」

俺はさっきよりも強く春陽に抱きついて首筋に顔を埋めた
そしたら


「あー…それは反則。……………わかったよ、今度ね」


最後には春陽が折れて

俺たちはその日すれ違った気持ちの分2人きりでゆっくり過ごした

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