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息もできない

第1章 はじめまして

小さい声だったはずなのに

「それは良かったです」

と俺の正面から声がした
びっくりしてケーキから視線をあげて見れば
カウンターの中で店長さんが俺を見ていた

うわ…俺また…
恥ずかし…早く帰ろ

美味しいからゆっくり食べたかったけど
耐えられないわ…

ばくばくケーキ食べて
紅茶もほとんど一気に近いぐらい急いで飲んで

「お会計お願いします」

と店長さんに声を掛けた

「はい。450円です」

お財布の中から450円ピッタリ出して
レシートも受け取らずお店を出た

あーこれも感じ悪いよな…
あの店もう行けないかも
店長さんに嫌われちゃったよなぁ…

ため息をついて俺は家路についた

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