テキストサイズ

息もできない

第17章 会社に行くのです

「…わかった。話聞く」
「ありがとう!直!」


まぁ…幼馴染だし
それに圭太の恋バナとか、聞いてみたい



俺はデスクの上を手早く片付けてカバンを持つと、圭太と一緒に会社を後にした




圭太が連れてってくれたのは普通の酒屋さんで、この前と違って個室でもなく、普通のテーブル席って感じのところに通された
圭太は「とりあえずビール飲みてえ」とだけ言って他のつまみとかは俺に任せると言う


圭太が奢ってくれるならたくさん食べよ


ってメニューの端から目に着いたものを頼んで行くと圭太が苦笑いしてた


「おい、遠慮とか…」
「しなーい」
「……くっ、あっはは。くそ、可愛いな」


と髪をわしゃわしゃと掻き混ぜられた


なんか懐かしい
こうやって戯れるの、最近なかったから

先に来た生ビールを二人で乾杯してから一気に飲み干す
ぷあーっと息をついて


「ーーで、圭太は誰が好きだって?」
「………唐突だな」


圭太は気まずそうに目をテーブルに向けながら答える


なんか可愛いかも


俺は圭太をにやにやしながら見て


「はーやーく」
「うぅぅ…」

暫く圭太はあーとかうーとか唸った後、絞り出すように話し始めた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ