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息もできない

第22章 俺に矛先を向けるな(サイドストーリー2)

ビールとお通しはすぐに来る


「生ビールでーす」


と妙に語尾を伸ばしつつもテキパキと店員さんが動くのを関心して眺めつつビールを手に取る


「ほれ」


と朗が俺と同じようにビールジョッキを持って掲げてきたから、俺は気恥ずかしく感じながらもそこに勢い良くジョッキをぶつけてやった


「「乾杯っ!」」


2人でアルコールを呷る


「「ぷはぁあーっ」」


疲れた身体にアルコールが巡って疲労感を追い出して行ってくれるような気がする

この感覚が恐ろしいほど心地良い


これがあるからアルコールはやめられないのかもしれない


「はー…生き返る」


と呟きながら朗が割り箸を取り出してお通しをつつき始める


「おっさんみたいだぞー」
「うっせ。お前は休日だったかもしれないけど俺は仕事だったんだよ」
「楽しそうにしてたじゃん」
「あー?あんなん愛想笑いだよ」


話しながら朗の仕事姿を思い浮かべる


「夢壊すなよ。あんなに女の子に囲まれといてよ」
「なんだ?嫉妬か?」


と問われて俺は飲んでいたビールを吹き出し掛けた


「げほっごほっ…ぐ、けほ」
「なんだなんだ?図星か?」
「んなわけねえだろ!気持ちわりいこと言うな!」

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