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息もできない

第22章 俺に矛先を向けるな(サイドストーリー2)

なんだ!?
なんなんだよ!
朗がくそ甘い!!


俺は真っ赤になった顔を全身で隠すように体育座りをして顔を手で覆った


「何してんだよ?」


後ろから訝しげな朗の声がしたけど


「暫くほっといてくれ」


と尚も俺はうずくまる

けどそんなこと朗が許してくれるわけない
というか1人でぼーっとしてるのは退屈なんだろう
後ろから抱きしめるみたいに俺の首に腕を回して来た


「なんでだよ。やることないなら寝ようぜ?」


そう言われれば確かに時間はもう日付が変わった時間になっていたからいくら今日が休みでも寝なければならない

俺は落ち着きを取り戻すための最後の悪あがきとして深呼吸をしてから立ち上がった


「よし、ベッド行くぞ」


俺が立ち上がった時に外れた朗の腕は振り返るとまだ宙を彷徨っている
俺が意味がわからず黙ってみていると


「連れてけ」


俺はまたときめきながら抱っこ、の意味だったらしいその腕の中に入り朗を抱き上げた


寝室まで運んでベッドに下ろすと朗はすぐに横になって布団に包まる


数時間1人の男を担いでいた俺の身体は想像以上に疲れていて気持ちよさそうに横になる朗を見て睡魔が襲って来た

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