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息もできない

第23章 今度は俺?

次の日の朝

物音で目が覚めた


「……ん……」


回らない頭を起こすために思いっきり伸びをする


身体痛え……
って、あ…この音
直か


俺はゆっくり立ち上がって人がもぞもぞ動く音のする寝室に向かった

ドアを開けると直が起き上がろうとしているところだった


「おはよう、直」


俺がこんな時間から起きていたから驚いたのか直は目を見開いてこちらを見ている


「おは、よう……」


頭回ってないのかな

あーその顔も可愛い


俺は上半身を起こそうとしている直を優しく布団に戻した


「春陽?」


俺は直の額に手を当てる


うん
熱は下がったかな


「朝食は俺が作るから。直は寝てな」
「でも……もう平気だよ?」
「いいから。会社はどうしよっか」
「今日は会社おやすみだよ?」
「あれ?なんで?まだ金曜日だよね?」


俺はカレンダーを見た


間違ってない
今日は金曜日で、祝日でもない


「今日は会社全体がお休みになる日なんだ」
「そんな日があるの?」
「よくわかんないけど、社長のご厚意がどうとかって入社式で言われた」
「そう。それならゆっくり休めるね」


俺は直の額に当てていた手でそのまま前髪をあげてそこにキスをした

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