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息もできない

第25章 息もできない

携帯をしまって、机の上に体を投げ出すように伸びをする


それにしてもほんと、気持ちいい
ちょっと寒いけど


暫くそうしてぼんやりしていたけど、手持ち無沙汰になってまた携帯を開いた


ヒマだ


俺は使ったことのないデコレーションメール機能の場所を適当に弄る


あー俺の携帯ってこんな機能あったんだ
デコメなんて使わないけど種類すんごいあるなぁ


中には受信者がパスワードを入力しないとメールを読めないものもある


なんだこれ
メール送ってるのに読んで欲しくないの?
ツンデレメール?


「ふふ」


意外と面白い
送ってみようかな


俺は春陽にパスワード付きのメールで『好き』と送ってみた
パスワードは、今日の日付に設定して

ヒントなしじゃ可哀想だから直後に『旅行帰り。二人でお買い物』と送る


すると暫くして、『俺も。変わったラブコールだね』と返信が来た


面白くなってきて、今度は同棲を始めた日の日付に設定してい『ずっと一緒』と送る
ヒントは『家』


鋭い春陽からはメールはすぐに返信があった
『離さない』


何が嬉しいって
俺のメールを読み取ってくれることより、日付を全部覚えてくれていることが嬉しい

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