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息もできない

第10章 そして始まります

頭の中がすっきりとしてるお陰か
仕事が妙に捗った


仕事を定時であがり
カフェに急いだ


カフェの道を挟んで反対側の歩道に立ってカフェの中を見る
結構幅が広い道路だし、車が行き交っているからそこまで鮮明に見えないけど

三浦さんはわかる

背が高くて、姿勢のいい人


女の子のお客さんと何か話してる



胸のあたりがざわつくなー
やっぱり………

好き、かも


その後もずっと壁によりかかってカフェで働く三浦さんを見てた


「ねー君、かっこいいねぇ。ずっとそこにいるけど女の子にデートすっぽかされちゃったのぉ?」

急に知らない女の人に話しかけられる

「私と遊びに行かない?」


なんか、三浦さんが好きーって思ってからだと前まで怖かったこういう声掛けとかもなんとも感じない

圭太の時と同じ


なんていうか、この好きって思いがあれば何でも出来る気がする


今までは怯えまくって答えてたはずのナンパに俺は少しだけ微笑んで答えた


「すみません。俺、人待ってるんで」


女の人は顔を真っ赤にして


「えっ…そ、そっか…」


と言って去って行ってしまった


また三浦さんに視線を戻す


かっこいいなぁ

ちらりと腕時計を見ると、カフェの閉店時間を指していた
もう少ししたら出てくるかなーと思いながら俺は信号で道を渡ってカフェに近づいた


もう少しでお店に着く
ってところでドアが開いて三浦さんが出て来た





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