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息もできない

第10章 そして始まります

ドアの鍵を閉めてシャッターも閉めて歩き出そうとした三浦さんに向かって走って

俺は後ろから抱きついた


「ぅわっ!なに!?誰だ!?」

少しだけ腕を緩めると俺の腕の中で三浦さんは勢い良く振り向いたから前から思いっきり抱きつく


「谷口……さん?」
「………」


恐る恐ると言った感じで三浦さんの手が俺の背中に回った

片手が背中から肩、首と上がってきて頭にたどり着いた時首元に鼻を擦り寄せた

「ん、くすぐった…」

「ーーーーー好き」


心臓が破れそうなくらいドクドク言っていて三浦さんの背中に回した腕も緊張からカタカタと震えている


三浦さん、何も言ってくれない

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