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息もできない

第12章 そして少しだけ、俺も変わるのです

俺が落ち着いたのを見てハルヒは

「腹減ってるか?」

と聞いてきた

俺は喉がすごく乾いていたから正直に頷いた
そしたらハルヒは近くのコンビニに行ってくる、と言って部屋からいなくなった


さっき気づいたけど
ここ、ハルヒの家だったんだ

俺、あの後………


あぁ

まずい


思い出しちゃった



なんだかすごく頭がもやもやしていてとりあえず頭を掻きむしって、振ってみたけど、もやもやは晴れなくて
それが余計にもどかしくて腕に爪を立てた



あ、なんか

そうか


汚れちゃった部分全部


取っちゃえばいいんだ


爪で強く引っ掻いた腕には血が滲んで赤い線が出来上がっていた

それがなんだか

すごく綺麗に思えて


俺は一心不乱に身体中を掻きむしった


身体の痛みなんてなくて

ひたすら、

心だけが痛かった


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