テキストサイズ

息もできない

第12章 そして少しだけ、俺も変わるのです

全身を掻きながら、
まただんだん涙が出てきて


俺は気づいたら

また闇に引き摺り込まれていた


その闇の中で俺は昔のことを映像のように思い出していた


俺がまだ、高校生の時の話

そしてまだ、誰にでも甘えて、愛想が良かった時の話


その時俺はよく俺を含めた四人でツルんでいた

悪いこととかを特別するとかそう言うんじゃないけど、低いテストの点数で競ってみたり、クラスの女の子は誰が可愛いか、とかくだらない話で盛り上がる仲だった


俺はそこが心地よくて

何も考えずに全員を信用して、思ったとおりに抱きついたり、膝枕してもらったりしていた


それを相手も受け入れてくれているんだと勘違いしていた

それが具体的にいつ、なんてわからないけど三人は何故か俺を性欲の対象として見るようになった



ストーリーメニュー

TOPTOPへ