片想いの行方
第1章 2人の蓮
「えっ……!?」
フルネームを言われて、あたしは驚く。
「なんであたしの名前知ってるんですか!?」
「なんでって……」
今度は彼がため息をついた。
「お前と同じクラスだから」
「………!!」
そ、そういえば……!
鈴木くんと同じ窓際の席に、こんな感じの人がいたかも…??
いや、いないか……
あたしは教室の景色を頭の中でグルグル思い浮かべてみた。
だ、だめだ…
新しいクラスになって3ヶ月経ったけど、男子は鈴木くんしか目に入ってないあたしには
このイケメンが誰かわからない…
「…あの……、 お名前聞いても宜しいでしょうか…?」