テキストサイズ

片想いの行方

第1章 2人の蓮


「お前……」



「ご、ごめんなさいっ!
あたしまだ全員の名前覚えきれなくて……」



彼はあたしの名前を覚えてくれてたのに、なんたる失礼な質問だよね……


ビクビクするあたしに、彼は言った。




「…姫宮 蓮 。

ちなみに、席はお前のすぐ後ろだ」



「えっ……!」



後ろの席。



だけど、あたしが反応したのはそこじゃない。



ひめみや…… れん……!





「鈴木くんと、同じ名前!」



「………は?」






思わず叫んだあたしを、彼が怪訝そうに見る。





し、しまった……! つい…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ