片想いの行方
第1章 2人の蓮
「HRが終わるといつもそっこー出て行くと思ってたら、毎日こんなとこに来てたとはな。
お前よっぽど暇なんだな」
姫宮蓮は、ククッと笑う。
「なっ…! なによ…。 あなたには関係ないじゃない」
さっきから何だかバカにされたように話されるから、あたしもムキになって言い返した。
だいたい、何でこんなチャラチャラしたような人が図書室なんているのよ。
しかもここは専門書とかマイナーな本しか無いのに。
すると
彼はあたしの方に向き直って、じっと見つめてきた。
な、なに………?