片想いの行方
第11章 悩んで揺れて、また悩む
「確かに最初は蓮に印象付ける為に、見た目から変えようかと思ったんだけど。
見た目もなにも、変える必要なんてねーなって思ったから」
「………え…?」
トクンと心臓が鳴る。
「美和はそのままがいいよ。
無理に変えなくても、お前らしくいれば大丈夫だ」
ヒメはそう言って、優しく笑った。
「…………///」
あたしはその笑顔を見れず、思わず目を逸らした。
大丈夫って……
彼女いるのに…そんなわけないじゃん…
その後すぐにパンケーキが運ばれてきて。
あたしとヒメはたわいもない会話で盛り上がりながら、最後までペロリと平らげた。
気付いたら、結局ヒメがあたしの分まで払ってくれて。
なんだか、これがいわゆる普通のデートなんじゃないかと思ってしまった。