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片想いの行方

第13章 好きでいてもいいですか?



「あたしもね、全然泳げないんだよ。
陽菜ちゃんよりもずっと年上なのに」

「…ほんと?」


陽菜ちゃんが顔を上げる。


「うん、さっきなんて1mも進まなかったよ。
プールに入った途端、怖くなっちゃったの」

「…!
陽菜もね、お水が怖いの。
鼻の中に入って苦しいの」

「わかるよ~!
すっごく嫌だよね~!」


あたしがうんうんと頷くと、陽菜ちゃんは少しだけ笑った。


わぁ♡

笑うと可愛いなぁ~。



「あのね、あたしは泳ぐのを諦めてたんだけど、蓮くんが教えてくれることになったから、頑張ることにしたの」


「蓮せんせいが…?」


「うん、蓮くんね、学校のプールで、お魚みたいにすう~って泳ぐんだよ。

泳ぐ姿がすごくキレイなの!

その蓮くんが、頑張ればできるって言ってくれたから、なんか出来る気がしてるんだ。

だから、陽菜ちゃんもあたしと一緒に頑張ろうよ。

陽菜ちゃんが一緒にいてくれたら、あたしも力ぐんぐん湧いてくるよ」

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