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片想いの行方

第15章 花火



なんで……


あたし泣いてるんだろう……




「…わかんない……」



理由が分からないのに、あとからあとから涙が零れる。


あたしの頬に触れるヒメの手が、肩へと移動した。








「…美和…… ごめん」






ヒメがあたしの顔に近付く。




「…………っ」



ヒメの唇があたしの唇に触れる。



あたしは抵抗する力も、その意思さえも無く



ヒメのキスを静かに受け入れた。

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