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片想いの行方

第18章 彼女の正体

「あーあ。 つまんない。

もう少しこのまま頭おかしい女を演じて、ボケてられると思ったのに」



優香さんが髪を掻き分けた。



「美和ちゃんって、ポワ~っとしてるように見えて、意外としつこいんだね」



「…………!」




ガラッと変わった態度に、あたしは息をのむ。


彼女は、さっきまでとは別人のように、足を組んでテーブルに肘をついた。



「別に私、嘘は言ってないわよ?

鈴木蓮も、姫宮蓮も

どっちも愛してるわ」



ドクンと心臓が鳴る。




「もう、しょーがないから美和ちゃんには特別に教えてあげる。


私が最初に蓮って呼んでたのは姫宮くんの方よ。
最初は、姫宮くんと付き合っていたの。


だけど、姫宮くんと仲の良い蓮の事も気になっちゃって。


…正反対なのに、どこか似てる2人を、両方とも欲しくなっちゃったの」



「………っ!」




優香さんは、不気味な顔をしてあたしを見た。

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