片想いの行方
第25章 動き始めた感情
「…ごめん。
1日ゆっくりするのが久しぶりだから、つい…」
俺としては、気分転換にどこか行きたかったし、優香もそうだろうと思っていたんだけど
優香は2人でゆっくり過ごしたいと言ったので、俺は言われるまま優香の部屋に来ていた。
DVDのエンドロールが流れると
隣りから優香が肩に両手を回してきた。
「ねぇ……蓮…」
頬にキスをして、優香が甘い声を出す。
「……優香」
「しよ?」
俺の顔に触れた彼女の手を、俺は優しく外す。
「だめだよ。下におばさんいるじゃん」
「聞こえないように声抑えるから」
優香が俺の手を自分の胸にあてた。
潤んだ目でじっと見つめてくる。